
ソロアーティスト「Kimeru」様のEDMリミックスアルバムを作成しました。このCDは以前作成したKimeru様の『YOURS』というタイトルのリミックスCDになります。今回のために新たに3人組ユニット「ZAPPAR」を加えてのリリースとなりました。
EDMリミックスということで前回の『YOURS』のパラレル感やサイバーな雰囲気を重視して作成しています。
表紙とバックインレイに使用しているアンドロイドはお客様の方で購入した素材を支給していただきました。
今回のCDのキャッチコピーが
「『Yours』侵食?ザッピングウイルスに犯された楽曲たちの顛末は?彼の分身「KIMELOID」は楽曲たちを救えるのか?そして、なぞの集団「ZAPPAR」とは何者なのか?
LOIDを使った戦いが幕を開ける。」
ということでバーチャル世界を舞台にした戦いの話がメインコンセプトとなっています。そのコンセプト通りにうまくバーチャルな世界観とサイバーな雰囲気を表現できるかが作成のポイントでした。
具体的な要望としては表紙にアーティストKimeruをイメージしたアンドロイドを使用しバックインレイに敵となる3人組ユニットZAPPARのアンドロイドを使用して欲しいというものでした。
またデザインに合わせてタイトルとZAPPARのロゴを作成して欲しいという要望もいただきました。ロゴはテクノ系の文字でバックインレイのアンドロイドの背景に入れて欲しいとのことでした。
前回タイトルの「YOURS」のリミックスCDということで表紙のアンドロイドは前回と同じ左向きの構図にて作成しています。戦いの幕が開ける直前がコンセプトとなりますのでアンドロイドに複数の配線をくっつけてエネルギーをチャージしている様子を表現しています。
配線のつくり方は写真素材からうまく利用できそうな配線の写真を選び出し切り抜いてうまくつなげています。アンドロイドとのつなぎ目はコンセントを差し込んでいるように加工して取ってつけたような浮いた感じにならないように気をつけています。
うまくサイバー空間を表現できるように背景には気をつけています。ブルーとネイビーのグラデーションの背景にコンピュータ上で使用される二進法の数字(0101)を散りばめることで雰囲気を出しています。
タイトルのロゴデザインをEDM系のデザインにすることで全体の雰囲気にサイバー感だけでなく音楽性を加えたかったのでEDM系のロゴを参考に文字の形造りをしていきました。
イラストレーターで作成したロゴに立体感を加えピンクと青のグラデーションを施してメタルな質感も加えました。タイトルを目立たせたかったので光系のブラシを使用してロゴを輝かせています。この手法はクラブイベント系のフライヤーなどでよく用いられています。
文字を輝かせることでテクノ系の雰囲気に楽しげな前向きな印象を与えることがきます。
バランスをみて文字だけでなくアンドロイドにも部分的に光を入れてメリハリをつけています。
歌詞ページは戦いの舞台となるであろうバーチャル空間をイメージして作成しています。
表紙と4ページが比較的光輝いている明るい印象のデザインとなっていますので歌詞ページは落ち着いた静かな空間をイメージして作成しています。
2ページに掲載している文字情報はデジタル系の文字を使用しました。
3ページにはZAPPARのロゴを掲載して欲しいという要望がありましたのでロゴを載せています。
ロゴのデザインもバーストで作成しています。
6角形のオブジェと文字を組み合わせたイメージということで要望を頂いておりましたのでそれを元に作成しています。6角系に頭文字のZを組み合わせたオブジェを作成しました。その上の文字はAとRの文字をうまく崩すことでEDM系の雰囲気を出しています。
バックインレイは要望通り3人組ユニットZAPPARをイメージした3体のアンドロイドをメインに配置して作成しています。背景は歌詞ページで使用した戦いの舞台となる背景を使用して今まさに始まる戦いに備えている様子をイメージしています。
歌詞ページとは違って朝日のような光を射したデザインにすることで戦いの始まりを表現しています。
上の空間にもデジタル系の模様を入れることで電源をいれてコンピュータが始動するようなイメージを加えています。
通常バックインレイは表紙に比べて落ち着いたデザインで作成しますがZAPPARをイメージしたページになりますので表紙としても使えるような存在感で作成しました。
盤面デザインはアンドロイドの手をイメージして作成しています。両手を広げてエネルギーを蓄えているイメージでしょうか。電気のビリビリを加えることで力強さも表現しています。
帯は表紙と並べて一番バランスのよかった薄いブルーで作成しています。全体的にCD全体をブルー系で統一していますので帯もブルー系かモノクロを考えていました。黒だと重い印象になるのと、白では目立ちすぎて浮いてしまうので薄いブルーを選びました。
こういったサイバー系のデザインはそれほど多く作ってきたわけではないですがとても楽しく作成することができました。
全体のトーンをブルーかグリーン系で統一してデジタル系の模様やテクスチャを加えるとうまく雰囲気を出すことができます。あとタイトルに光のブラシを使って輝かせるとお洒落な感じを加えることができるかと思います。
2016年現在EDMが流行っているので今後増えてくるかもしれませんな。