
NODEVICEのCDジャケットデザインをしました。
NODEVICEは「現実〔リアル〕に特化した詩の世界観とキャッチーなメロディを引き立てる、ラウドなサウンドを楽曲の核とし活動する 埼玉県出身 男女混合4ピースバンドです。エモ・ポストハードコア系のとてもかっこいいバンドです。今回4ページのジュエルケースプレスをご注文いただきました。
そのコンセプトを反映してデザインしてほしいという要望をいただきました。具体的には無骨でリアルな生活感のある写真を使用して破壊的で少しダークな雰囲気で作成してほしいという内容でした。他にはモノクロの中に1点カラーを取り入れてほしいという要望もありました。
リアルな生活感ということでバーストのストック写真の中から廃墟のような外国の工場の写真を何点か選びました。その工場の写真を破壊的なグランジテイストのイメージで加工していき無骨でカッコいいロックなテイストにしていきました。オレンジ色のスモークを入れることでカラーを追加しています。タイトルとバンド名はジャケット全体の静けさのような雰囲気を大切にして控えめでシンプルなフォントを使用しています。
4ページには灰皿の写真してロックでアダルトな雰囲気を追加しています。煙草の火だけ1点色をつける事でさりげないこだわりを入れました。バンド情報やスペシャルサンクスもシンプルな配置で控えめに入れて全体の雰囲気を統一しています。
3ページにガラスの割れたような模様を入れることで破壊的な雰囲気を出しました。モノクロだけだと寂しいので薄いオレンジ系のカラーを入れています。歌詞を入れるページになりますのでシンプルにして文字が読みにくくならないようにすることを常に心がけています。
バックインレイには螺旋階段の写真を使用しています。階段を下っていくようなアングルの写真でCDの背景となるバックインレイの雰囲気にとても合う写真だと思い選びました。バックインレイにも表紙同様オレンジの指し色となる模様を入れ普通の写真をよりロックなテイストに変えています。破壊的なグランジ模様も表紙より強めに入れています
盤面は表紙と同じ写真を使用していますがグランジ模様を少なめにすることでより工場の写真の詳細がわかるような作りにしています。表紙ではグランジ模様を強めに作っているので工場内部の作りまでは読み取れませんでしたがケースを開けて盤面を見ることで工場の作りがわかるようになります。実は壁にグラフティの落書きがありとてもロックなCDにマッチする写真となっています。
最後に帯です。CDのよさをアピールできるキャッチコピーが入りますので帯にはいつもこだわりぬいて作成しています。CD全体のテイストが静けさの中の破壊的イメージなので帯も極力シンプルにして静けさを出しています。ブラックとオレンジの文字で全体のカラーを統一しました。キャッチコピーの読みやすさがデザインで消えないようにいつも気を付けています。
今回のCDジャケットデザインには4点のストック写真が使われています。特に外国の廃墟となっている工場というかなり珍しくバンドメンバーだけでは集めることのできないような写真です。バーストではCDジャケットデザインに最適な写真を数万点取り揃えています。もちろんプロのカメラマンによって撮影された写真ばかりです。長年かけてCDとして使えそうなカッコいい写真を都度購入したり数多くあるフリー写真(もちろん商用使用可能なもの)を常に集め続けています。また、数人のカメラマンとも提携し常に情報交換もしています。
今回のCDはこの写真選びがすべてといっていいほどカッコいい写真のおかげでCD全体のクオリティが上がりました。破壊的なイメージやグラフティの落書きなどロックなテイストを表現するにはうってつけの写真ではないでしょうか。実はバンドからの要望はメールでのやり取りのみでどのような写真を使ってほしいというものは一切ありませんでした。バーストにたくさんのストック写真があるからこそバンドの雰囲気や要望、CDのコンセプトに合わせて最適な写真を選ぶことができるのです。
もしカッコいい写真を使ったCDを作りたいという場合は自分たちで撮影するのもオリジナルのCDを作るための一つの手段です。ですがそれでは自分達の撮影できる範囲の身近な写真しか使えずどうしてもジャケットデザインの幅も限定されてしまいます。要するに身近な写真でできるよなデザインしかできないということになってしまいます。それもオリジナルという観点ではいいですが素人が撮影した写真でカッコいいCDができるようではカメラマンは存在意義がなくなってしまいます。やはりプロのカメラマンが撮影した写真は素人のそれとは比べ物にならないほどのクオリティを持っています。
本当にカッコいい写真、バンドのイメージに最適な写真を使用してCDを作りたいという場合にはバーストにイメージを伝えてたくさんの写真の中から理想の写真を選ぶのも一つの手段ではないでしょうか。まずは一度理想の写真のイメージをお伝えください。