DTMの音割れをなんとかしたい!!具体的な原因と対策を紹介

2017.6.1

DTM 音割れ 原因

音割れの原因をしっかり理解しよう

音楽を作る時これだけはやらないようにと言われる「音割れ」ですが、具体的に解説しているところは意外と少ないものです。作る曲によりけりだとか、ボリューム(フェーダー)を調整しようとか、リミッターやコンプレッサーを使おうとだけ説明されていたりしますが、正直それだけで理想通りに解決することはほとんどありません。

 

知りたいのは方法なのに、結果だけこうしたほうがいいと言われても無理ですよね。バランスを崩さずにプロの曲と並べて聴いても違和感ないくらい音圧を上げるためには、何が音割れの原因になっているかをしっかり理解した上で、適切な修正や加工をする必要があります。今回はその原因、方法や手順について解説しようと思います。

音割れの原因 ~周波数帯が鍵~

音を重ねていくうちに音の総量が上がって割れてしまうのはわかりやすい現象であり、これは音の大きすぎるトラックのボリュームを直接下げる、またはリミッターやコンプレッサーをかませるといった音量調整で対策できます。

 

しかし、この方向での調整はこれ以上できそうにないのにマスタリング時に音割れしてしまうといった場合は、以下の2つの原因が考えられます。

・120Hz以下などの聴こえにくい低音が積み重なりすぎている

・中~高音の主張させたい音の帯域が尖りすぎている

 

どちらも最後の仕上げでひっかかってしまい、思ったように音圧を上げられないといった事態になりがちです。

ベースやバスドラムといった楽器の音源は

DTM  ベース bass

ベースやバスドラムといった楽器の音源は、ソロ演奏でも不足のないようにほとんど聴こえないような低音まで収録されており、そのまま重ねて使うと低音が不必要なまでに大きくなることが大半です。

 

モニター側も再現の厳しい音域であり、人の体感でも音というより振動として認識される領域なので、密閉型のヘッドホンやカナルタイプのイヤホンを使っていない場合は見落としがちです。

メロディーを担当する中音、高音は

DTM Muted Trumpet

よく聴こえる音域ですが、主張させたい音は大きくしすぎても作曲者当人はなかなか削る発想に行きつけず、適切な調整の難しいところだったりします。また、元から楽器の音が帯域で尖っているものも存在するので、スペクトラムアナライザー(視覚的なイコライザーなどもあります)などで確認する必要があります。

 

聴こえにくい高音も可能性としてはありますが、基本的に聴こえる範囲で出せる高音の残りとしてついてくるもので、これらの音は目立つため使う数やエフェクトは自然と限られ、そこまで障害となることはありません。

低音の調整 【迫力を損なわないようなめらかに削る】

アイドルが歌うようなポップスや聞き流しやすいBGMなどでは低音は極力削られる傾向にあります。先に少し触れましたが、振動に近い低音は迫力に繋がるものの、耳への負担が大きめの音でもあるので、ここの調整で聴き心地が大きく左右されます。とはいえ、あまりになくしすぎると軽すぎて薄っぺらい印象になってしまうので、ハイパスフィルターやイコライザーなどでなめらかに削るのが安全でしょう。

低音を削る際は

DTM イコライザー

トラック単体では削る必要性を感じなくても、曲を作って音を重ねていくうちに、削っても大丈夫なことがわかるようになります。曲が一通り完成したら、個別トラックから調整して全体に違和感が出ないように仕上げ、その後で全体の音圧上げの時に再び調整しましょう。

 

個別トラックの調整が上手くいっていると、全体の音圧上げの時はほとんど手を加えなくても成立するようになります。もちろん人によって調整の手順や回数は異なりますが、マスタリングする前と後で作業内容を区別しておくと混乱せずに済みます。

中~高音の調整 【音域、音量系のエフェクトで効果的に抑える】

中~高音は音色の良さや主張を活かしたい場合が多く、音程の高さにも影響するため低音のように全体をなめらかに削ればいいという状況ではありません。まず前提として、クラシック楽器などの音色は電子系の楽器と比べると、音のにじみや音高を感じられない噪音部分が少なく、音の帯域が極端に尖っている傾向にあります。

DTM トランペット

アンプやエフェクトで歪ませたエレキギターの音色や、音を増幅させたシンセサイザーの音と比べると一目でわかります。

 

DTM ギター

この尖りを自然に抑えるには、「指定した範囲の音域で、時間的変化に合わせて一定以上の音量が出た時に抑える」エフェクトが必要になります。それらの機能をもつものは、「ダイナミックイコライザー」「ディエッサー」「マルチバンドコンプレッサー」などです、これらは基本的な機能が共通しています。

 

DTM ディエッサー

抑えたい音域(Hz)、抑える幅(スレッショルド、dB)を指定すると、ピーク時の尖りを極力丸めることができます。通常のイコライザーは時間的変化に対応しないスタティック(ダイナミックの反対)なものなので、出すぎたものだけ自然に抑えたい時はこれらのエフェクトを使いましょう。

パンや他のエフェクトも考慮にいれること

これ以外にも、近い音程のトラックをLとRで分散させるパンや、目立たせたい音に対してショートディレイ、コーラス、エキサイター、ダブリングなど音量調整からのアプローチではなく他のエフェクトを使う手もあります。

 

もちろん、音自体を目立たせたいなら個別トラックにリミッターやコンプレッサーをかけて、音を前に出すのもいいでしょう。その曲に合った「効果的な音の削り方」や「音量以外での目立たせ方」を選択肢として忘れないようにしましょう。

 

最終的な音圧上げの難易度は周波数帯の音量バランスで決まってくるので、複数のモニターを用意して、個別トラックで低音を削り、中~高音を出すぎないよう調整し、マスタリングで音圧を上げる手順で進めると上手くいきます。

 


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よっしー

よっしー(田中義一)

1985年千葉生まれ。バーストのブログを書いている人。デザインも少々。これまで1,000を超えるバンドにデザインを提供してきました。基本サッカー見ながらパソコンいじってる。外出時はパソコンいじれなくてソワソワして落ち着かない。
性格⇒ポジティブだけど打たれ弱い。超リアリスト。
好きなもの⇒ハンバーガー、サッカー観戦、熱帯魚