R.E.M. の特徴と歴史【オルタナティブロックの元祖!】

2017.3.24

R.E.M 特徴と歴史

80年代のオルタナティブシーン

1980年代の音楽シーンは、多様性の時代でした。ロックのジャンルそのものが、ロック、ハードロック、パンク、メタルと枝分かれしていました。そんな中、アメリカでは大学のラジオ局で放送されたバンドが、インディーズで活動するムーブメントが起こっていました。オルタナティブロックという新しいジャンルの音楽の始まりです。

 

その代表格といえるのが、R.E.M.です。1983年にアルバム【Murmur】を発表しました。インディーレーベルI.R.S.レコードから販売されたにも関わらず、全米チャート37位を記録しています。アメリカのカレッジ局の影響の強さがよく解る例です。

 

新しい音楽を貪欲に求めるコアな層が、発掘した音楽を全米中が認めるのに、時間はかかりませんでした。1987年発売のアルバム、【Document】では、全米10位のプラチナディスクとなりました。

特徴的なギターと聴き取りにくいボーカル

R.E.M.の初期、特にI.R.S.レコード時代の5枚のアルバム期は、ボーカルのマイケル・スタイプの歌詞がよく解りませんでした。ビブラートが強く、ぼそぼそとこもったような声なので、ネイティブでも聴き取られなかったといわれています。

 

ライブのパフォーマンスで拡声器を使っていたりしていますが、印象的な声質が特徴のボーカリストです。中期以降のライブパフォーマンスでは、圧倒的なカリスマ性がありました。初期の頃は、人見知りでライブ中に後ろを向いていたという伝聞が嘘のようです。

 

ギターのピーター・バックは、派手なリードを弾くタイプではありません。アルペジオを多用したリフ、R.E.M.の静謐なメロディラインを生かすようなカッティングなど、曲を極力生かすようなプレイスタイルです。同時期のテクニシャン系のギタリストとは対極のようなギターは、R.E.M.のバンドカラーにマッチしていました。

 

ベースのマイク・ミルズはコーラスも担当し、時にはキーボードも演奏するマルチプレイヤーです。マイク・ミルズのコーラスは高音域のコーラスで、低い声質のマイケル・スタイプとの相性は抜群でした。ドラムのビル・ベリーは、マイク・ミルズと付き合が長く、息の合ったプレイをしています。

 

曲のクレジットは、メンバー4人の名前が記載されていて、非常に民主的なバンドといえます。音楽著作権の関係上、クレジットされているのと、されていないのでは大きな違いがありますから。

世界的な影響力を持つバンドに!

「ドキュメント」で、名声を手に入れたR.E.M.は次のアルバム【Green】より大手レーベルであるワーナーに移籍しました。1981年のデビュー以降、6年間インディーズで活動していたことになります。ワーナーに移籍後2枚目のアルバム、【Out of  Time】で全米1位を獲得し、名実共に世界的に影響力のあるバンドとなったのです。

 

R.E.M.のサウンドは、当時の流行とは違っていて内向的なものでした。音圧や、派手さを武器にするようなことはなく、今までのロックの幅のある音を自分達琉に解釈し、発展させていったのです。その中には、バンジョーを使った民族音楽や、パンク、フォークといった要素も含まれていました。

 

ロックの多様性を体現するかのような、ライブパフォーマンスも話題となりました。キャリアを積んだバンドらしく、ライブに代表曲が揃い、マイケル・スタイプにはカリスマ性が備わりました。

 

R.E.M.は、2011年に解散しましたが、その業績は計り知れません。その後に続くグランジシーンや、オルタナティブロックに多大な影響を与えました。

おすすめアルバム

R.E.M.を語る上で、欠かすことの出来ないファーストアルバム、「マーマー」は聴いて欲しい1枚です。代表曲の一つである、【The One I Love 】の収録されている「ドキュメント」も押さえておきたいところです。

 

ワーナー時代ですと、早世したコメディアン、アンディ・カウフマンのことを歌った【Man on The Moon】が収録されている、【Automatic for The People】も素晴らしいアルバムです。同名の映画の主題歌になっているので、よく知られている名曲です。

R.E.M. Automatic for The People

 

曲のバランスが良い、【Monster】の【Let Me In】、【Circus Envy】、【You】、と続く後半部分の畳み掛けるような流れは必聴です。デビューから90年代中盤までのアルバムはおすすめ出来ます。

R.E.M.の時代のバンド

イギリスでは、ポリスにU2(正確にはアイルランド出身)やザ・スミスがいました。どれもハードロックやパンクとは、一線を画していました。アメリカでは、ボンジョヴィのようなハードロック路線のバンドが主流でしたが、R.E.M.の活躍により、オルタナティブロックが台頭していきました。

 

そういったアンダーグラウンドな流れが、グランジに繋がって、ニルヴァーナやダイナソーJrなどのバンドを輩出していくこととなるのです。

 

しかし、細分化してしまったオーディエンスの欲求が、徐々にロックという音楽の力を弱めていくことになるのです。5~60年代にあった多様性を内包していたロックミュージックではなくなりつつありました。

 

R.E.M.は、過去のバンドの遺産を継承しつつも発展させました。ロックらしい多様性に満ちたバンドでした。世界中の人々がR.E.M.を支持したのは、そういったロックの魅力を体現する存在だったからです。

 


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プロフィール

よっしー

よっしー(田中義一)

1985年千葉生まれ。バーストのブログを書いている人。デザインも少々。これまで1,000を超えるバンドにデザインを提供してきました。基本サッカー見ながらパソコンいじってる。外出時はパソコンいじれなくてソワソワして落ち着かない。
性格⇒ポジティブだけど打たれ弱い。超リアリスト。
好きなもの⇒ハンバーガー、サッカー観戦、熱帯魚