ボーカルだけじゃない!バンドマンが知っておくべきマイクの基礎知識

2017.5.25

マイク Microphone

ドラムやアンプにもマイクが

バンドをやっていると、何かとお世話になるのが「マイク」の存在です。ボーカルはもちろんの事、ドラムの各太鼓や、アンプの前などに立てられているのを見たことがあるかと思います。普段何気なく使っているこの「マイク」ですが、意外と知らないことも多いのではないでしょうか?そこで今回はバンドマンなら最低限知っておきたいマイクについての基礎知識を紹介します。

マイクの基礎知識

マイクは大きく2種類に分けられます。ミキサーに差し込むだけで使える「ダイナミックマイク」、ファンタム電源を必要とする「コンデンサーマイク」の2種類に分類されます。

 

マイクの原理についての説明は省きますが、「コンデンサーマイク」は「電気(ファンタム)を使ってより広い周波数帯域の振動を拾えるよう作られたマイク」という認識でいてよいかと思います。

 

一般的にダイナミックマイクの方が廉価で、コンデンサーマイクはお値段が張るうえに、レコーディングの現場などで多く使われるため、音質がよさそうな気もしますが、正直な所「ピンキリ」です。また、コンデンサーマイクは衝撃や湿度の変化に弱く、保管や移動に注意が必要な事も忘れてはなりません。

マイクは適材適所で使われています

先述の通り、コンデンサーマイクはレコーディングスタジオなどで多く取り扱われています。ダイナミックマイクより広い周波数を拾えるためレコーディングなど、静かな環境で、ひとつの音を集中して拾うのに向いています。

 

反対に、ライブハウスなど、機材の移動や、衝撃などが起こりうる環境では、ダイナミックマイクの方が多く使われています。単純に「壊れにくい」「取り扱いが楽」といった事もありますが、色々な音が狭い空間で一斉になる環境で、あえてコンデンサーマイクを使うメリットもありません。

 

また、マイクには「指向性」があります。マイクが集音できる向きや方向などには種類があります。「無指向性」「単一指向性」「双指向性」と呼ばれる分類があり、「単一指向性」にはさらに小分けで「〇〇カーディオイド」と呼ばれる規格もあります。指向性の幅を指していますので興味のある方は調べてみて下さい。バンドで使われるマイクには「無指向性」以外のマイクが多いですね。

 

ライブの時などは、この指向性やマイクの特徴を考えたうえでマイクを配置しています。特にドラムに関しては、本数がたくさんあるため、単体の太鼓の音を綺麗に集音したうえで、全体のセットの音もミックスしてセットの音を出せるように、指向性やマイクの種類が工夫されていたりします。

持ち込みのマイクが逆効果になる場合

ライブの際、特にボーカルに多いかと思いますが、自分のマイクを「持ち込み」される方も多いかと思います。慣れ親しんだこだわりのマイクで、良い音を狙ってライブをするのは大変良いことだと思いますが、時と場合によっては逆効果になる場合もあります。

 

ワンマンでリハの時間を十分取れる場合は良いですが、一日に数バンド・転換20分などといったイベントにおいては、リハの時間が「20分以内で」などと、十分に取れない場合も多々あるかと思います。

 

その際、PAオペレータ―はスピーカーのチューニングを「据え置きの機材」で最高の音が出せるように初期設定しています。その箱にある決まったマイクでチューニングをしているわけですから、時間もない中で種類も特性も親しみのないマイクが急に出てくると、「ある程度のセットアップ」で済ませてしまう事も無きにしも非ず、です。

 

マイクを持ち込む際は(特に人と違ったマイクを使われる方は)事前にオペレーターに「メーカー・機種名」を伝えておくと、大変スムーズに音作りをしてくれるかと思いますので参考までに。

ダイレクトボックスを挟むパート

特にライブにおいてはダイレクトボックスから集音するパートがあります。ベースやエレクトリックピアノ・キーボードなどです。他の楽器と同じく、アンプのスピーカーの前にマイクを立てるだけで良さそうですが、ダイレクトボックスからの音をメインで出すのが一般的です。

 

これには理由があります。「マイクで集音した音より綺麗にメインスピーカーから出せるから」これ以上の理由はありません。必死に音づくりしたアンプの先の音を拾って欲しい、といった気持ちはわかりますが、ラインで来た信号の方が、オペレーターにとっては「バンド全体の音づくりがしやすい」「音のコントロールがしやすい」のです。

 

ライブの際はあくまで客席・メインのスピーカーから良い音を出すためと思ってください。そのかわり(エンジニアにもよりますが)レコーディングの際は「キャビネットの箱鳴りをミックスしたい」という意見も通るかと思いますので、相談してみてはどうでしょうか?

最後に

マイクはバンド音楽をやるうえでなくてはならない存在です。また先述の通り、大変たくさんの種類や商品があり、それぞれが収音性能や音域に特性を持っています。

 

なおかつ「立てる位置」「距離」「角度」などで音質が変わってしまいます。普段何気なく使っている場合が大半だと思いますが、レコーディングのエンジニアやライブPAなどにとってはこだわりの塊のようなとこでもありますので、これを機に調べてみるのも面白いかも知れません。

 

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プロフィール

よっしー

よっしー(田中義一)

1985年千葉生まれ。バーストのブログを書いている人。デザインも少々。これまで1,000を超えるバンドにデザインを提供してきました。基本サッカー見ながらパソコンいじってる。外出時はパソコンいじれなくてソワソワして落ち着かない。
性格⇒ポジティブだけど打たれ弱い。超リアリスト。
好きなもの⇒ハンバーガー、サッカー観戦、熱帯魚