2017.2.1
大方のバンドマンにとってアルバイトは必須です。タワレコなどでCDを全国流通させているバンドのメンバーでもバイトをしながらバンドしているのが現状…。
でもどうせならなにかバンドの足しになるバイトがしたいですよね。そうすれば一石二鳥です。そこでバンドマンにおすすめしたいのが、ライブハウスでのアルバイトです。ひとえにライブハウスのアルバイトといっても様々な仕事があります。
今回はライブハウスで働く現役バンドマンから聞いた働くことのメリット、仕事の内容などを紹介していきたいと思います!
ライブハウスでの仕事も、実は色々と種類が分かれています。スタッフ全員がすべての職種をこなすわけではなく、現場スタッフ(音響・照明・受付)とブッキングスタッフは分業が基本です。
ライブの音響を担当します。PAスタッフは卓を操作したり少々専門的な知識のいる部門なので完全に未経験でアルバイトを始める人はあまりいません。音響の専門に行っていたとか大学時代に音楽サークルに入っていた経験があったほうが採用されやすいです。
もちろん経験がなければできないという意味ではありません。中には未経験でライブハウスに入り一から学んでいく人もいます。
ライブの照明を担当します。こちらも専門学校に通っていたりと何かしらの経験がある人が採用されやすい職種です。ほとんどのライブでリハーサルで演奏された曲を一度聞いただけで本番に臨まなくてはいけないので、かなりの集中力を要する仕事です。照明一つでバンドの見え方も変わってきますので、センスも必要です。
ライブハウスの入場受付や、ドリンクを作る仕事です。こちらは、完全未経験からでも始めやすい職種です。特に専門的な知識を要する職種ではないのですが、欲を言えば、お酒の作り方や種類などを知っていたほうが、仕事が覚えやすいと思います。
イベントの予定を立てるスタッフになります。具体的には出演してほしいバンドに連絡、交渉し、ライブの予定を立てていきます。主観ですが、ライブハウスの仕事の中で、最も大変な職種です。
直前まで、ライブに出演してくれるバンドが決まらず大慌て、というのもしょっちゅうです。
また、ライブが終わった後の清算で、バンド側から文句を言われてしまうということもあるようです。
なので、ブッキングスタッフには、根性とコミュニケーション能力が必要です。
ライブハウスでのアルバイトにはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか?
ライブハウスでバイトするにあたり私が絶対におすすめしたい職種はブッキングスタッフです。
もちろんPAや照明スタッフにも知識をつけて自分のバンドのライブに活かせるというメリットはあります。ですがブッキングスタッフは他のバンドとの「つながり」を作れるというメリットがあります。
バンドが売れるには、自分たちの力だけではどうしようもありません。いいバンドを集めていいイベントをたくさん開きたくさんお客さんを呼ぶ、これがバンドが有名になっていく一つのプロセスです。それには、他のバンドとのつながりが必須です。力を合わせて一緒に売れようという良いバンドが、いればいるだけ自分たちも上を目指せる可能性が広がります。
ブッキングスタッフは、自分が出演してほしいバンドを探してライブを見てコミュニケーションをとることができます。もし普通のバンドマンが他のバンドと関わりを持ちたい場合はライブハウスに足を運ばなければなりません。お金も労力もかかります。
でもブッキングスタッフはお金も労力もかけずにしかも短期間に大量のバンドとコミュニケーションをとることが可能です。それをコネとして自分のバンドのイベントに出演してもらうということもできます。バンドマンがライブハウスで働くなら絶対ブッキングスタッフです。
飲食店やコンビニなどの接客業だと髪型やピアス、ネイルなど見た目に関して制約が多いですが、ライブハウスの場合は大抵の場合OKです。もちろん常識を外れた格好している場合はダメな場合もありますが基本制約はありません。金髪だろうが赤髪だろうが、ピアスがたくさんついていようが働ける場合が多いです。自分のスタイルを曲げることなく働着たい場合はオススメです。
ライブハウスバイトのデメリットは二つあります。一つ目は時間が不定期ということです。始業時間は毎日そんなに変わらない場合が多いですが、本番時間が押したり出演者が盛り上がってしまいなかなか帰ってくれない、などで就業時間が大幅に遅れることがあります。
二つ目は給料が安いということです。ライブハウスはどこに行っても時給が安いです。最低時給がもらえれば御の字で私の知り合いには一日何時間働いても日給4000円、という給料で働いている人もいるくらいです。結構シビアですよね。
解決策としてはバイトの掛け持ちがおすすめです。バンド活動に役立てるためのライブハウスののバイトと給料の高い他のバイトを掛け持ちしましょう。ライブハウスでのバイトがない日に気軽に登録できる派遣のバイトなんかはかなり便利でおすすめです。
ライブハウスの求人はタウンワークなどの求人情報誌に載っていない場合がほとんどです。ライブハウスによってはHPに求人情報が載っている場合もありますので働いてみたいライブハウスがもしあれば一度確認してみるといいでしょう。また求人情報が出ていない場合でも問い合わせてみると面接をしてくれる場合もあります。
⇒こちらのページは音楽に関する仕事専門の求人情報サイトなのでおすすめです。
ただライブハウスのバイトはコンビニのバイトと違い音楽のや機材の知識が求められる専門職です。働く動機もただお金を稼ぎたいからというだけではライブハウス側にも一緒に働きたいとは思ってもらえません。またライブハウスでバイトをしたいというバンドマンもたくさんいます。音楽に対する情熱やライブハウスを一緒に盛り上げたいという気持ちをもって働ける人でないとなかなか務まらない、もしくは面接に通らないかもしれませんので覚悟をもって面接に臨みましょう。
面接の前に一度下見に行きライブハウスの雰囲気をつかんで面接に行きましょう。
●なぜライブハウスでバイトがしたいのか
●そしてなぜたくさんあるライブハウスからそのライブハウスで働きたいのか
●どんな貢献ができるのか
を面接で話せるように準備しておくと面接官の印象も良くなるはずです。
今回はライブハウスで働く現役バンドマンから話を聞いたライブハウスでのアルバイトについて説明しました。
正直ライブハウスでのバイトは大変なことがたくさんあります。照明やPAなど現場スタッフは常に緊張を強いられますし体力も相当使います。ブッキングスタッフもライブの予定を埋めねばならないという責任感からかなり気疲れする人が多いです。
それでも音楽が好きなら絶対にやりがいを感じられるでしょう。またお金のために働くのではなくバンド活動に役立つバイトがしたいという方には絶好の仕事だと思います。ほかのバンドや音楽業界の人間とつながりを作りたい、上に行きたいと考えるバンドマンには絶対おすすめのアルバイトですよ!
今日は以上です。
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よっしー(田中義一)
1985年千葉生まれ。バーストのブログを書いている人。デザインも少々。これまで1,000を超えるバンドにデザインを提供してきました。基本サッカー見ながらパソコンいじってる。外出時はパソコンいじれなくてソワソワして落ち着かない。
性格⇒ポジティブだけど打たれ弱い。超リアリスト。
好きなもの⇒ハンバーガー、サッカー観戦、熱帯魚