2017.6.10
ルネサンス期のネーデルラントを代表する画家のひとりです。シュールレアリスムの先駆けともいえる幻想的で奇想に満ちた作品郡は、今なお多くの芸術愛好家たちを虜にしています。一流のミュージシャンたちも彼の芸術に魅せられ、これまで数多くのアルバムアートワークに彼の絵画の一部が引用されてきました。今回は、そんなヒエロニムス・ボスの絵画を引用したアルバムをみなさんにご紹介していきます。
Pearls Before Swine(パールズ・ビフォア・スウェイン)は、アメリカ合衆国はフロリダ州で結成されたサイケデリック・フォークバンドです。アシッド・フォークの王道を往くサウンドは音楽マニアの間で人気を博しています。
「One Nation Underground」は、彼らの1作目にあたるアルバムで、1967年に発表されました。ヒエロニムス・ボスの代表作のひとつである「快楽の園」の右翼パネルから一部を引用したアートワークが、彼らの音楽の持つ“トリップ感”をより深めています。
言わずと知れた大御所ハードロックバンドDeep Purple(ディープ・パープル)も、アルバムアートワークにヒエロニムス・ボスの絵画を引用しています。
「Deep Purple(邦題:素晴らしきアートロックの世界)」は、彼らの3作目にあたるアルバムで、1969年に発表されました。第1期メンバーによる最後の作品でもあります。こちらも「快楽の園」の右翼パネルから、一部を引用しています。
Haystacks Balboa(ハイスタックス・バルボア)は、アメリカ合衆国はニューヨーク州で結成されたハードロックバンドです。ハモンドオルガンを取り入れたサイケデリックなロックサウンドは当時のハードロックファンの心を鷲掴みにしました。
「Haystacks Balboa」は、彼らが遺した唯一のアルバムで、1970年に発表されました。このアートワークの中には、ヒエロニムス・ボスの作品の一部が、間違い探しのように紛れ込んでいます。ボスの作品と見比べて探し出してみるのもまた一興ではないでしょうか。
Celtic Frost(セルティック・フロスト)は、スイスはチューリヒ州で結成されたエクストリーム・メタルバンドです。その邪悪で攻撃的なサウンドは、後続のエクストリーム・メタルバンドたちに絶大な影響を与えています。
「Into the Pandemonium」は、彼らの3作目のアルバムで、1987年に発表されました。こちらも「快楽の園」の右翼パネルから一部を引用しています。どうやらロック界では右翼パネルの人気が特に高いようです。
Dead Can Dance(デッド・カン・ダンス)は、オーストラリアはメルボルンで結成された音楽グループです。ゴシックロックや民俗音楽、アートロックやダークウェイヴなど様々な音楽を昇華した独自の音楽性は、音楽ファンの間で根強い人気を誇っています。
「Aion」は、彼らの5作目にあたるアルバムで、1990年に発表されました。こちらは「快楽の園」の中央パネルから一部を引用しています。
High Tide(ハイ・タイド)は、英国はイングランドで結成されたプログレッシヴ・ロックバンドです。ギタリストのトニー・ヒルは、知る人ぞ知るフリーク・ビートバンド、The Misunderstood(ミスアンダーストゥッド)に在籍していたことでも知られています。
「Precious Cargo」は、彼らの4作目のアルバムで、1990年に発表されました。こちらは、ヒエロニムス・ボスの代表作のひとつ「聖アントニウスの誘惑」の左翼パネルの一部を引用しています。
Divine Eve(ディヴァイン・イヴ)は、アメリカ合衆国はテキサス州で結成されたデスメタルバンドです。初期のデスメタルを支えた重要なバンドのひとつで、後続のデスメタルバンドに多大な影響を与えています。
「As the Angels Weep」は、彼らの1作目にあたるミニアルバムで、1993年に発表されました。こちらは「快楽の園」の中央パネルの一部を引用しています。
Poppy Seed Grinder(ポピー・シード・グラインダー)は、チェコ共和国はプラハで結成されたブルータル・デスメタルバンドです。
「Talk Evolution / The Parasite」は、ドイツ連邦共和国はベルリンで結成されたテクニカル・デスメタルバンド、Defeated Sanity(ディフィーテド・サニティ)とのスプリットアルバムで、2002年に発表されました。こちらも「快楽の園」の右翼パネルから一部を引用しています。
Posthumous Blasphemer(ポスチュマス・ブラスフェマー)は、ベラルーシ共和国はミンスクで結成されたブルータル・デスメタルバンドです。
「Crucified Humiliation」は、彼らの3作目のアルバムで、2005年に発表されました。こちらは「聖アントニウスの誘惑」の中央パネルの一部を引用しています。
Male Misandria(メイル・ミサンドリア)は、イタリア共和国はポルデノーネで結成されたブラッケンド・グラインドコアバンドです。グラインドコアの攻撃性とブラックメタルの不穏な音遣いを融合させた暴虐的なサウンドはマニアの間で高い人気を誇っています。
「E.DIN」は、彼らの1作目のアルバムで、2011年に発表されました。こちらは「快楽の園」の中央パネルをまるごと引用しています。
今回は、アルバムアートワークを通して、奇想の芸術家ヒエロニムス・ボスの魅力をご紹介してきました。世の中には、ボスの絵画を引用したCDがまだまだたくさん存在しています。みなさんの目で探してみては如何でしょうか。
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よっしー(田中義一)
1985年千葉生まれ。バーストのブログを書いている人。デザインも少々。これまで1,000を超えるバンドにデザインを提供してきました。基本サッカー見ながらパソコンいじってる。外出時はパソコンいじれなくてソワソワして落ち着かない。
性格⇒ポジティブだけど打たれ弱い。超リアリスト。
好きなもの⇒ハンバーガー、サッカー観戦、熱帯魚