ギター、ベース取扱いの盲点になりがちな【「湿度」と「置き方」について】

2017.5.4

楽器取り扱い

ギターやベースは相棒

バンドマンにとってはギターやベースは相棒のようなものだと思います。その相棒を長く使ってあげるためにも、普段から楽器にとって良い環境を準備してあげるのも重要な事です。今回は気を使っているつもりでも、意外と盲点になりやすい「湿度」と「置き方」について紹介します。

四季と楽器

日本の気候はギター及びベースにとって適さない環境と言われています。知っての通り日本には四季があり、季節によって気候の特徴が非常に強く出るため、温度・湿度の変化に敏感に反応する「木材」にとっては落ち着かない気候であることは間違いありません。そこで大変重要な役割を果たすのが「塗装」の存在です。塗装されている面は、外気の湿度の変化をシャットアウトしています。塗装の存在が、湿度の変化が激しい日本の気候でも、ギターやベースといった楽器を守ってくれているのです。

ギターやベースには塗装されていない面も

しかしながら、その楽器たちには「塗装されていない面」が少なからず存在します。最も多いのは指板面。一部メーカーを除いては、木地が外気にさらされた状態となっています。アコギなど空洞のあるモデルに関しては塗装が覆っているのは表面だけですので、サウンドホールの中はすべて木地の状態です。

木材の呼吸

木材は楽器になってもなお「呼吸」をしています。湿度が高い時はその湿気を吸って膨張し、湿度が低くなると湿気を吐き出して痩せていく、といった事が起こっていますが、これによっておこるギターの変化は、ネックの反りや塗装面の割れ、季節によって音が変わる、乾燥してくるとフレットが飛び出てくる、など様々な症状が起こりえます。

楽器を保管する最適な環境

季節に由来する湿度の変化は、楽器にとってはあまり好ましいものではありません。色々とトラブルの原因になるので、欲を言えば「一定の湿度」を保った環境での保管が望ましいです。

 

一般的に、楽器の保管にちょうど良い湿度は「40~50%」であるといわれています。楽器をスタンドなどに立てかけて保管している場合は、湿度計を片手に加湿器、除湿器を駆使し、部屋の湿度を24時間監視するのが理想ですが、そんなことをしていては倒れてしまいます。

 

そこでお勧めさせて頂く保管の方法は「①弾かない時はケースに入れる」「②直射日光を避ける」の2点だけです。たったそれだけを心掛けるだけで、楽器のコンディション維持に大きな効果をもたらします。

①ケースに入れる

ケース(可能であればハードケース)の中は、普段生活している空間より比較的湿度が安定しています。ソフトケースやギグバックのようなものでも、通気はしますが出しっぱなしよりは湿度の変化が少ないため、楽器に対してのダメージが変わってきますので騙されたと思ってやってみて下さい。

 

また、乾燥材としてよく使われる「シリカゲル」をケースに入れておくと、湿度を一定に保ってくれる効果がありますので参考にしてください。(シリカゲルには湿度が高いと湿度を吸い、湿度が低いとその逆の働きをする性質があります)

②直射日光を避ける

高温を避ける(熱による膨張を防ぐ)ほかに、楽器の塗装によっては、紫外線で塗装面が変色してしまう(焼け)場合があるため、予防のためにも意識しておきたいところです。

 

ケースに入れると出すのが億劫になってしまったりもしますが、楽器のためだと思って大事にしてあげるよう心掛けてみて下さい。

ついついやってしまう危険な事

ギタースタンドがない時にアンプや壁に立てかけたり、寝る前に弾いていて添い寝してしまった、なんて経験はないでしょうか?ついやってしまいがちですが、実はこれはとても危険です。特に「角度付きヘッド」の楽器を使う方は注意が必要です。

 

リペアショップに持ち込まれる楽器には、一定数「ネック折れの修理」があります。文字の通り折れてしまっているわけですが、折れる原因で一番多いのが「不注意によるネック折れ」です。

家で折れてしまうケースが圧倒的に多い

角度付きネックはその角度が付いているため、平らな所に置くと「ヘッドの頂点」と「ボディーエンド」の2点が初めに接地する場合が多いです。その構造の為、どうしても落としたり倒したりすると「ヘッド及びジョイント部分に強い負荷がかかり折れてしまう」のですが、「ライブで振り回して折れた」よりも「家で倒して折れた」や「寝ている間に乗ってしまい折れた」といったケースの方が圧倒的に多いのです。

修理したとしても・・・

不安定な所に置かないように常日頃から気を付けていないと、「つい」「うっかり」でネックが折れて、もう一本買えるような修理費用が掛かる可能性があります。また、修理したといえども「鳴りが変わった」や「修理跡が目立つ」などといった事も起こりえます。

 

楽器の置き方ひとつでも、心構えが大事です。今一度、普段の楽器の取り扱いに危険はないか、確認してみるのも長く使うためには必要な事です。

最後に

どんなバンドマンも、自分の楽器には愛着があるかと思います。長く使ってあげるには、普段から大事に取り扱うことが大変重要な事になりますので意識して楽器を取り扱ってみてください。

 

今日は以上です。

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よっしー

よっしー(田中義一)

1985年千葉生まれ。バーストのブログを書いている人。デザインも少々。これまで1,000を超えるバンドにデザインを提供してきました。基本サッカー見ながらパソコンいじってる。外出時はパソコンいじれなくてソワソワして落ち着かない。
性格⇒ポジティブだけど打たれ弱い。超リアリスト。
好きなもの⇒ハンバーガー、サッカー観戦、熱帯魚