2017.5.5
H.R.ギーガーはスイスを代表する現代アーティストです。
映画「エイリアン」に登場する異形の怪物のデザインを手掛けたことで広く知られ、有機体と無機物を融合させたグロテスクな作風が特徴的です。また、ギーガーは画家/デザイナーとして、数多くのCDジャケットのデザインも手掛けています。今回は、その中でも特に印象的な10枚のアルバムを動画とともにご紹介していきます。
Emerson, Lake & Palmer(エマーソン・レイク・アンド・パーマー)は、イギリスで結成されたプログレッシヴ・ロックバンドです。King Crimson(キング・クリムゾン)、Pink Floyd(ピンク・フロイド)、Yes(イエス)と並んで「プログレッシヴ・ロック四天王」と呼ばれています。
「Brain Salad Surgery(邦題:恐怖の頭脳改革)」は、Emerson, Lake & Palmerの5作目にあたるアルバムです。本作は彼らの代表作ともいわれており、アルバムの最後を飾る大曲「Karn Evil 9(邦題:悪の教典#9)」は、プログレッシヴ・ロック界屈指の名曲として高い評価を得ています。
Island(アイランド)は、ギーガーの同郷スイスで結成されたプログレッシヴ・ロックバンドです。「Pictures」は、彼らが残した唯一のアルバム作品で、いわゆるチェンバー・ロックの先駆けともいえる音楽性が特徴的です。ユーロ・プログレの隠れた名盤として、マニアの間では熱狂的ともいえる人気を誇っています。
Magma(マグマ)は、フランスで結成されたジャズ・ロックバンドです。リーダーでドラマーのクリスチャン・ヴァンデが学生時代に考案した「コバイア語」という言語で書かれた歌詞は、当時のリスナーに強い衝撃を与えました。「Attahk」は、彼らの7作目にあたるアルバムで、ファンクやソウルからの色濃い影響が感じられるハイテンションなジャズ・ロックサウンドは、ある種の中毒性すら伴っています。
Celtic Frost(セルティック・フロスト)は、ギーガーの同郷スイスで結成されたヘヴィメタルバンドです。彼らの音楽はブラックメタルやデスメタルなど、後続のエクストリームメタルバンドに多大な影響を与えています。
「To Mega Therion」は、Celtic Frostの2作目にあたるアルバムで、彼らの代表作ともいわれています。サタニックな雰囲気を纏ったスラッシュメタルサウンドは、ブラックメタルというジャンルの形成に大きく貢献しました。
Atrocity(アトロシティ)は、ドイツで結成されたプログレッシヴ・デスメタルバンドです。「Hallucinations」は、彼らのファーストアルバムにあたり、複雑怪奇な曲構成と随所に挿入されるキーボードが印象的な高水準のデスメタルサウンドは、エクストリームメタルファンの間で根強い人気を誇っています。
Sacrosanct(サークロサント)は、オランダで結成されたスラッシュメタルバンドです。ギタリストのランディ・マインハルトは伝説的デスメタルバンドPestilence(ペスティレンス)の元メンバーとして広く知られています。「Recesses for the Depraved」は、彼らの2作目にあたるアルバムで、Megadeth(メガデス)を彷彿とさせるテクニカルなスラッシュメタルサウンドが特徴的です。
Danzig(ダンジグ)は、アメリカ合衆国で結成されたハードコアパンクバンドThe Misfits(ザ・ミスフィッツ)のヴォーカリスト、グレン・ダンジグによるソロ・プロジェクトです。「Danzig III: How the Gods Kill」は、Danzigの3作目にあたる作品で、Black Sabbath(ブラック・サバス)からの影響を色濃く受けたドゥーミーなブルーズ・ロックサウンドが魅力的です。
Carcass(カーカス)は、イギリスで結成されたエクストリームメタルバンドです。活動当初はゴアグラインドの先駆けともいえる過激な音楽をプレイしていましたが、後にArch Enemy(アーチ・エネミー)を結成するギタリスト、マイケル・アモットの加入をきっかけに、叙情的な旋律を取り入れたメロディック・デスメタルともいえる音楽性へと変化していきました。「Heartwork」は、彼らの4作目にあたるアルバムで、メロディック・デスメタル界屈指の名盤として高い評価を得ています。
Triptykon(トリプティコン)は、Celtic Frostの中心人物であるトーマス・ガブリエル・フィッシャーがCeltic Frost解散後に結成したエクストリームメタルバンドです。Celtic Frostが最後に遺したアルバム「Monotheist」の延長線上ともいえる、ブラック/デス/ドゥーム/ゴシックメタルなどあらゆるエクストリームメタルサウンドを独自に昇華した唯一無二の暗黒音楽をプレイしています。
「Eparistera Daimones」は彼らの1作目、「Melena Chasmata」は二作目のアルバムにあたり、どちらも聴けば聴くほど病みつきになる高い完成度と強い中毒性を秘めています。エクストリームメタルのひとつの終着点ともいえる彼らの音楽は必聴です。
ちなみに、Triptykonの中心人物であるトーマス・ガブリエル・フィッシャーはギーガーと個人的にも親交があり、ギーガーの晩年には音楽業の傍ら、彼の創作の手伝いをしていたそうです。
H.R.ギーガーは2014年の5月に惜しくも亡くなられてしまいましたが、彼の作品はデザイン業界のみならず、映画や音楽の世界にも絶大な影響を与えてきました。彼の作品はこれからも世界中のアーティストに影響を与え続けていくことでしょう。
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よっしー(田中義一)
1985年千葉生まれ。バーストのブログを書いている人。デザインも少々。これまで1,000を超えるバンドにデザインを提供してきました。基本サッカー見ながらパソコンいじってる。外出時はパソコンいじれなくてソワソワして落ち着かない。
性格⇒ポジティブだけど打たれ弱い。超リアリスト。
好きなもの⇒ハンバーガー、サッカー観戦、熱帯魚