ステップ入力、クオンタイズとヒューマナイズの使い分け

2017.10.1

DTM ステップ入力 クオンタイズ ヒューマナイズ

DTMならではの音源を活かすなら、譜面を書き込むことになります。俗にいう「打ち込み」ですが、この作業一つとっても効果を考えながらやると、曲の仕上がりが違ってきます。曲をなんとか構成できるようになったら、一段上の表現力を狙いたいものなので、要点を抑えておきましょう。

作るジャンルとトラックによってどちらが合うかが変わる

これらの工夫は、リズム隊と呼ばれるリズムをとる楽器(ドラム)や、鳴り始めであるアタックが丸くなっていない伴奏音で効果がよくわかります。大きな指標として、「電子楽器(シンセサイザー系)か否か」という分け方があります。

 

例えばドラムセットを打ち込む時は、生音系のドラムの場合は人間が演奏している印象が欲しいのでヒューマナイズ(ランダム性を与える)でバラけさせたい、電子ドラムの音なら変則的なタイミングにはせず機械的に響かせたい、といったように使い分けを考えることができます。

 

ヒューマナイズはランダマイズとも呼ばれ、DAWの打ち込み機能の一つとして搭載されていたりするので、範囲と幅を指定する方法を覚えておきましょう。

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また、ステップ入力機能を外すとフリーハンドで打ち込むこともできますが、自由にできることの利点はすぐにはわかりにくいかと思います。

そういう時は、生音系のドラムセットの基本的な4拍子で試すと効果が実感できます。

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発音を少し速める、遅くする、その間隔の取り方で与える印象がかなり変わるので、実際に自分で調整してみて体で理解するのを強くお勧めします。

作業効率を考えてみる

音楽制作を急かすつもりはないのですが、曲を作るにはかなりの時間がかかるため、無駄な手間はできるだけ省いたほうがストレスも溜まらず長続きします。打ち込む際にステップ入力にしておくと操作の小さいズレはフォローされることになり、後から一気にヒューマナイズを行うと作業時間もまとまって効率化につながります。

 

DTMは机の上が狭くなりがちなのでトラックボールを使う方も多く、トラックボールは細かい調整が難しいため、ステップ入力のやりやすさが効いてきます。マウスの場合でも打ち込みは楽になるので、必要に応じてすぐ切り替えられるよう早い段階で慣れておきたい機能です。

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ステップ入力を駆使してパズル感覚でピアノロールを使えるようになると、前までなかった発想も出てくるようになるので、技能向上にも役立ちます。

実演奏、リアルタイム入力が使えるなら

MIDIキーボードなどで直接演奏できるなら、リアルタイム入力を使ってしまう方が早いことも多いです。いくらでもやり直しができますし後からの修正も簡単なので、ピアノロールに具体的に書き出すのが苦手な人でも、思い通りの音価(音の時間的な長さ)にすることができます。演奏の腕があるなら、ヒューマナイズもほとんど使わなくて済むでしょう。

 

ベロシティも同時に打ち込みたいなら、MIDIデータのベロシティ調整などもできるようにしておきましょう。

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大切なのはインスピレーション通りに手早く書き出すことなので、自分のやる範囲で無理なく快適にできる手順を見つけたいところです。

筆者は頭で整理してマウスで打ち込むのに慣れてしまいましたが、それは単にMIDIキーボードがない時期が長かったからそうなっただけで、各々の経験した環境と技術レベルに応じたベターなやり方があります。

ヒューマナイズでは困難な点

ランダム性を与えるヒューマナイズはリズムに対して効果が高いですが、ベロシティの面では少々気難しいです。ベロシティの数値でサンプル音自体を切り替えて使う、高性能なベロシティレイヤーを搭載している音源は、適当にヒューマナイズを使ってしまうと表現したくない音になってしまう場合があります。

 

高価な音源ほどこの傾向が強く、管弦楽器のロングトーンなどの調整もランダムでは意図した響きにはならないので、ベロシティーや強弱表現はほとんど自ら手を加えることになると思います。

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自動化できる作業は自動化し、自分で手を加えるところは作り込む、メリハリをつけて取り組むと段取りが非常に良くなります。

クオンタイズとヒューマナイズを使った一発ネタ

通常、これらの操作はあくまで「発音タイミングや音価の適した修正」にしか使われませんし、それだけで実用は事足ります。ところが、調整してできあがった曲全体をコピーして、ヒューマナイズを荒くかけたりすると、DTM上で「演奏がダメダメなパターン」と「練習してきっちり合ったパターン」を手軽に再現させることができます。

 

だからなんだ感はありますが、演出として使える場面もなくはないので小ネタとしてどうぞ。機械的に合わせる、ランダムにする、自分で意図的に変化させる、それぞれを使い分けられるようになるとかなり腕が上がっているといえるでしょう。

 

今日は以上です。

 

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よっしー(田中義一)

1985年千葉生まれ。バーストのブログを書いている人。デザインも少々。これまで1,000を超えるバンドにデザインを提供してきました。基本サッカー見ながらパソコンいじってる。外出時はパソコンいじれなくてソワソワして落ち着かない。
性格⇒ポジティブだけど打たれ弱い。超リアリスト。
好きなもの⇒ハンバーガー、サッカー観戦、熱帯魚