DTMで知っておきたい有料音源の基礎知識

2017.5.3

DTM 有料音源 DAW

DTM初心者向け

今まで歌や楽器はそれなりにやってきたけど、DTMについては初めてでPCにもあまり詳しくない。有料音源の良し悪しなんてプロのサンプルを聴いても上手すぎて参考にならないよ、と思っている人も多いのではないでしょうか。そこで、今回は作曲に活用する上で有料音源のどこが有利なのか、どう使っていけばいいのか、その基礎知識を解説します。

音色の品質の良さ

単純なことですが、フリーで配布されているものに比べて、収録された音色自体の品質が高いです。フリーや廉価版のDAWにもある程度の音色はついていて作曲が不可能なわけではないのですが、特に音色を作り変えるような加工をしないクラシック楽器の音色は品質の差が顕になります。持っている音源の価格で作曲者の技術が決まるわけではありませんが、目指している曲が他のコンテンツの魅力を主軸にするBGMに留まらない、ビデオなども含めた音楽主体で魅せるようなものにしたい時は、クオリティアップのために導入を考えたほうがいいでしょう。

 

シンセ系統の音でも、時代によってアルゴリズムが違い、出てくる音も違っています。

DTM 有料音源

復刻などと書かれているものはあまり変わってないことがほとんどですが、新しい生成システムを導入しているものは「シンセの音」と括って判断してしまう前に、試用版を使ってみるのが一番です。現在でもシンセは進化していて、その音色の複雑さ、面白さに驚かされますよ。

ベロシティレイヤー 音量調節だけじゃないよ!

有料音源の有利な点で、一番挙げやすいのはベロシティレイヤーが多いことです。ベロシティは音の強弱のパラメータで、打ち込みの時にはこの数値を調整して細かい差を表現しますが、古い音源や廉価な音源では一つの音のサンプルを使っていて、その出す音量を調整するだけの機能に留まっていたりします。

 

しかし、実物の楽器を演奏して出た音にはもっと大きな差が含まれています。強奏した時、ピアノなら打鍵時のノイズや共鳴、ギターなら弦と本体による少し歪んだ鳴り、管楽器系統なら歪みや飽和感の他にかすれも含まれてきます。

そこを考えると、それらの音まで打ち込みで補強するには、音源自体に元のサンプルを十分に含んでいることが肝心だということがわかります。ベロシティーレイヤーは音量数値指定0~127の中で使い分ける元のサンプル数を指しているので、基本的にこれが多いほど細かい表現能力を期待することができます。

 

製品版と試用版でベロシティーレイヤーの差が設けられているようなものは筆者は見たことがない(恐らく販促としてのメリットが薄い)ので、HPに記載がない場合は直に試用版で確認してみるのがいいと思います。

メモリー DAW

はっきりとわからなくても、同じ音質(サンプリングレートとbit数)でメモリ容量を大きく使う音源は、サンプルを多く含んでいるとみなして間違いないでしょう。DAWを使っている時、メモリに蓄積するものはオーディオとサンプルの情報が大半だからです。

ラウンドロビン機能 自然な演奏に近づけるために

最近音源の説明でちらほら見かけるようになった、ラウンドロビンという機能があります。必ず搭載されているわけではありませんが、それなりの予算で作られている音源には載っていることが多いので、概要を把握しておきましょう。

 

これは、同じトラックの楽器の音でもランダムに複数のサンプルを使うことによって打ち込みの繰り返し臭さを緩和する機能のことで、自分の専門ではない楽器の音を曲に折りこむ際に重宝します。

DAW ラウンドロビン機能

DAWのほうでもヒューマナイズという機能があり、打ち込みの値を任意の範囲でランダムに調整することはできます。しかし、これはあくまでベロシティや発音タイミングなどの楽譜情報に留まるもので、音源側のサンプル音のシャッフルは音源ならではの特徴と言えます。使う音ごとにトラックを分けて自力で散らすこともできますが、その度に手間がかかってしまうので、制作時間を短縮する意味でも有効に使いたいところですね。

アーティキュレーション(奏法)の豊富さ

有料音源の優秀な点はアーティキュレーションの多さにもあります。ストリングス、ブラスと表記される管弦楽器は、特にこの差が浮き彫りになります。

 

例えばヴァイオリンなどの弦楽器の奏法は、ロングトーン用のサスティン、つまんで弾いた音のピチカート、音程を震わせるトレモロの3種が標準になっていると思います。

DAW ヴァイオリン

これだけでもそれなりに音に表情をつけることはできますが、実際には抑えて演奏するミュート、短く音を切るスタッカート、音をつなげるレガートなどDAWの操作だけでは自然な音色の作成が間に合わないものも存在します。

DAW ミュート

「あの曲で使われていたあの音を取り入れたい」となった時に割とひっかかりやすいのがここなので、生楽器の音を強化したい場合は候補の音源をしっかり調べて考えるようにしましょう。

目標に合わせて自分に合った音源を

フリーで使えるDAWや音源も多く、DTM初心者ならあまりお金をかけずに試してみたいものですが、制作のしやすさや必要な音を鑑みると、有料のものを導入すれば今まで悩んでいたのが何だったのかと思うくらい簡単に解決することもあります。

 

極力安く済ませようとすると結果的に遠回りしてしまうことも少なくないので、上記の必要性を感じた時は有料音源の導入をぜひ検討してみてください。

 


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プロフィール

よっしー

よっしー(田中義一)

1985年千葉生まれ。バーストのブログを書いている人。デザインも少々。これまで1,000を超えるバンドにデザインを提供してきました。基本サッカー見ながらパソコンいじってる。外出時はパソコンいじれなくてソワソワして落ち着かない。
性格⇒ポジティブだけど打たれ弱い。超リアリスト。
好きなもの⇒ハンバーガー、サッカー観戦、熱帯魚