編曲に強くなろう、曲の構造と工夫のきっかけ

2017.7.10

DTM 編曲

環境的な意味で言えば、現代においての作曲は簡単なことになっており、楽器や専用のPCを用意しなくてもスマホのアプリで作れたりします。しかし、自分の理想に近づけるためには曲の構造を理解した上で、狙いを定めて編曲する必要が出てくるものです。

 

この部分についての説明が「理論を勉強しなさい」だったり、「1つは楽器を演奏できるようになりなさい」だったりと投げられることが多いので、一旦考え方を整理してみましょう。

 

編曲の腕を上げるには必要とされる知識がたくさんありますが、何に注力すればいいのか戸惑う方も多いので、指標を立てる際の参考にしてください。

作成中のトラックの目的をしっかり区別する

よほど実験的な曲にでもしない限り、音楽はメロディー、ハーモニー、リズムの三大要素に分解して考えることができます。これは西洋音楽の考え方ですが、DAWで曲を製作する時もこの解釈で困ることはないですし、意見を交わす時にも最も通じやすい認識でしょう。

 

メロディー ハーモニー リズム

 

曲の中で歌声となったり前に出て主張を担うのがメロディー、曲全体の雰囲気や流れを決定づけるのがハーモニー、時間の区切りを作り出すのがリズムですので、大半の楽器はトラックを作成した時点で使い方が決まってきます。

 

しかし、ピアノやギターなどメロディーとハーモニーの役割を切り替えられる音や、ベースのようにハーモニーの根元とリズムを兼任しているものは、状況に応じてバランスを見ながら組むことになります。

 

その時閃いた発想でトラックを作っていくことも当然ありますが、何の表現を担当させるかを区別して作っていく姿勢はいつでも重要になります。

メロディーは和声とリズムの関係を考えると工夫しやすい

編曲してもメロディーが何かぎこちない、というのは作曲数が少ない頃にありがちな悩みです。扱いに慣れるには数をこなすしかないのも事実ですが、和声とリズムを同時に考えながらやると着実に腕を上げることができます。

 

メロディーの音はハーモニー、コードを構成している和声音のどれかであることがほとんどです。単調さや平板さをなくすには、経過音や刺繍音といった非和声音を入れてみたり、倚音や逸音といったリズムからずらす工夫を入れると効果的です。

 

リズム

 

拍子を目まぐるしく変化させたり聴きなれないものにする場合、こういった手法までを使うと煩雑でわかりにくい構成になってしまったりするので、自然に聴き取れるかどうかをよく意識しましょう。メインのメロディーより目立たないものの、フレーズとして入ってくる助奏のオブリガートといった発想もあります。

ハーモニーは分散やオクターブの工夫だけでも向上する

ハーモニー、和音(コード)とされることもあるこの要素は基本的に裏方ですが、音の配置を工夫すれば流れにも様々な表情をつけることができます。1小節を埋めてしまう全音符が一番わかりやすいハーモニーですが、和音を順に演奏するアルペジオのように、時間差で分散することによって流れのある響きにすることも大切です。オクターブ違いの音に入れ替えて和音の印象を変える転回形も、単純ながら強力な手法です。

 

Cmaj

 

これに加えて、楽器の得意とする音域、鳴らす位置(パン)などを考慮すると、ハーモニーにはかなりの自由度があり、曲全体の流れを操るといったことも難しい発想ではないことがわかってきます。

 

ハーモニーは音色自体の良さも求められますし、ミックスの影響も大きい要素ですが、こういった音階的な工夫はどんな環境でもできますので技術を鍛えるべきところです。音源自体がチープでも飽きがこない曲は、この部分の工夫に優れていることが多いです。

リズムは変化を作るタイミングを考える

ドラムを始めとしたリズムを作るトラックの場合、頻繁に変化を加えるとまとまらなくなるため、繰り返し聴かせるのにも曲を整える重要性があることがわかります。

 

ドラムパターンはサンプルが使われることも多く、ある程度コピペしたものでも通用しますが、展開に合わせて並びを変えるといった部分に作り込みが必要になってきます。順当に音を重ねたり詰め込んだりして盛り上げるのは王道ですが、強拍弱拍を意識してシンコペーションを差し挟み、期待を良い意味で裏切る手も欠かせません。

 

シンコペーション

 

場合によっては極力鳴らす音を減らし、曲の主張に空間を作るのもいいでしょう。ベースなどの低音の音階を支える楽器も、機械的にビートを刻み続けるか一部の刻み方に変化をつけるかで曲の飽きやすさが変わってくるので、油断しないように編曲したいところです。

どこの出来が納得いかないのか、分析すると対策が立てられる

プロや近しい腕前を持った人の曲と比べて挫折してしまう原因の大半は、どこがダメなのか、ポイントを整理しきれないところにあります。音作りやミックスは持っている楽器、音源、プラグインなどにも左右されますが、編曲は分析さえできてしまえば記譜でどうとでもなる範囲です。

 

メロディー、ハーモニー、リズム、どの要素の魅力が足りないのか、どう工夫すれば良くなるのか。今回解説したのはその一端で、編曲にはまだまだたくさんの手法がありますが、要点を捉えて取り組むと作業内容もスムーズになるので、何をしたいかを一旦分析してから挑戦するようにしましょう。

 

全てを把握しきれないうちから同時にこなそうとするのではなく、一つ一つを明確化して順にこなしていくほうが、求めていた成果や腕の向上につながりやすいです。

 

以上です。

 


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よっしー

よっしー(田中義一)

1985年千葉生まれ。バーストのブログを書いている人。デザインも少々。これまで1,000を超えるバンドにデザインを提供してきました。基本サッカー見ながらパソコンいじってる。外出時はパソコンいじれなくてソワソワして落ち着かない。
性格⇒ポジティブだけど打たれ弱い。超リアリスト。
好きなもの⇒ハンバーガー、サッカー観戦、熱帯魚