ディストーションを差し込んでみよう(前編)性質、使い方をサンプル局を使って解説

2017.12.23

DAW ディストーション

一定以上の音をカットして音を歪ませ、ぼやかせる独特の効果をもつエフェクト、ディストーション。ジャンルによっては全く考慮しないこともありますが、基本的なエフェクトとして廉価版のDAWにも一つは入っています。今回はディストーションの性質、使い方などをサンプル曲を使って解説していきます。

基本はデジタルな印象を与えるもの、アナログなザラついたものが欲しい場合は別のエフェクト

効果として似たような説明がされるものに、コンプレッサーやファズ、オーバードライブといったアンプシミュレーターがあります。

一定以上の音量を加工するという点は同じですが、コンプレッサーは音量のコントロールに終始しできるだけ元の音を再現しようとするのに対し、ディストーションはカットしたところにクリッピング素子の特性を活かした音を意図的に付け加えます。

distortion

ディストーションを大げさにかけていくと、どの楽器の音も似たようなものになっていくのはこれが大きな理由です。

アンプシミュレーターはアンプの性質を再現するものなので、どれほど薄くかけてもある程度の変化が残りますが、プラグインのディストーションは設定を落とすと変化を感じられないほどにすることもできます。

また、ディストーションは滲んだりこもった感じの音になりやすいですが、アンプシミュレーターはガラガラした感じの音になりやすいという違いもあります。

文章の上では同じ「歪み」ですが、強くかけてみるとその方向性は随分違うので、意識して使い分ける必要が出てきます。

一応、アンプシミュレーターでもModern系と名称がついているものはディストーションと近めの歪み方をします。

歪んで帯域が増える、その性質について

「音量によって加工されて音が歪む」ということは触ってみて理解しても、これは音楽的にどうなのかとなるとイメージがぼやっとしたままの方も多いと思います。

結論から先に言うと、「少ない音数で場が埋まるようになるが、音程感が少し減る」という特性になります。

まず、楽器の音は基本波だけでなく多くの倍音を伴っていて、それらを総合して人間の耳は音程を判断するという不思議なことをしています。

distortion

電子的な機構がなく、原理がわかりやすいクラシック楽器でも倍音を含んでいますが、シンセサイザーが加工して出す太い音に比べると少ないため、帯域をしっかり埋めて充足感を出そうとすると大編成が必要になります。

この逆をいく代表例がロックでよく用いられるディストーションのかかったエレキギターのパワーコード(2和音)で、歪みで非常に多くなった倍音があるため、少ない音数で成り立たせることができているわけです。

なので、ディストーションを使う時は元の楽器の音や編成が落ち着いていたほうが適切な効果が見込めます。

そして、滲んだ音が多すぎると音程感がなくなっていくという点も考えておく必要があります。

エレキギターにおいてその影響は明確で、単音では音程がよくわかるものでも、コードになると判別ができず、強烈に濁ってただうるさいだけの音になることがよくあります。

distortion

他の楽器の和音でもディストーションを使う場合はこのリスクが発生するので、採用する時は適応するトラックを絞り、派手にかけすぎないよう注意しましょう。

実際、プロの楽曲を聴き込んでみても、フルに近いほどディストーションをかけているケースは意外と少ないものです。

噪音には純粋に性格を変えるものとして使える

上記のように、音程のある音に使う場合はバランスが変わることを覚えておく必要がありますが、元から明確な音程をもたない噪音にはあまり気負うことなく使うことができます。

ドラムセットの音、民族系のパーカッション、シンセのFX系、これらの音には被せやすく、手軽にインパクトを与えて浮き立たせることができます。

distortion

プラグインによって調整できるパラメータは違いますが、どのプラグインにもあるのがBoostもしくはDriveで、これがディストーション効果の核となる音の強さや飽和感をつけるものになります。

このパラメータ自体は少なめでもかなり効果の出るものなので、これを先に50%以下でかけ、他のパラメータを大きく弄っていくと、プラグインの個性の把握や好みの音に仕上げる作業が早くなります。

音源付属のディストーションは大抵使う価値がある

エフェクトを使うとなると真っ先に外部のものをインサートで入れようと考えがちですが、音源に付属している場合はそっちをまず試してみるのをお勧めします。

歪んだ倍音の作り方、足し方はそのプラグインの特徴でもあるので、全体として似通っていても差があります。

特定のジャンルに強い音源などは特にこの傾向が強いので、見逃さずに使ってみて性質をチェックしておきましょう。

曲制作が終盤になり細かい調整をしようとした時に、この差を実感することになると思います。

ディストーションをなるべく多く使ったサンプル曲がこちらになります。

後編では具体的な使用法、狙える効果を解説していきたいと思います。

今日は以上です





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よっしー(田中義一)

1985年千葉生まれ。バーストのブログを書いている人。デザインも少々。これまで1,000を超えるバンドにデザインを提供してきました。基本サッカー見ながらパソコンいじってる。外出時はパソコンいじれなくてソワソワして落ち着かない。
性格⇒ポジティブだけど打たれ弱い。超リアリスト。
好きなもの⇒ハンバーガー、サッカー観戦、熱帯魚