2017.5.16
ド派手に飾り立てられたデザインよりも、シンプルでミニマルなデザインの方に目を惹かれるということが往々にしてあります。それはCDジャケットのデザインにおいても例外ではありません。今回は、最もシンプルな色使い。つまり、白と黒のみでデザインされたアートワークを9つ、みなさんにご紹介していきます。
Joy Division(ジョイ・ディヴィジョン)は、イングランドはマンチェスターで結成されたロックバンドです。圧倒的なカリスマ性を誇ったヴォーカリスト、イアン・カーティスの自殺によって解散を余儀なくされましたが、彼らの遺したサウンドは後のロック界に多大な影響を与え続けています。
「Unknown Pleasures」は、彼らの1作目のアルバムで、1979年に発表されました。現代アートともいえるミニマルなアートワークは、ロック界を代表する名アートワークとして、彼らの音楽とともに広く知られています。
Bauhaus(バウハウス)は、イングランドはノーサンプトンで結成されたロックバンドです。その耽美的な世界観と音楽性はゴシック・ロックの元祖ともいわれ、後続のバンドに大きな影響を与えています。
「In the Flat Field」は、彼らの1作目にあたるアルバムで、1980年に発表されました。本作には同じくイングランド出身のグラムロックバンド、T.Rex(T・レックス)のカバー曲が収録されており、原曲に劣らない完成度の高いアレンジは高い評価を受け、グラムロックの継承者として確固たる地位を築き上げました。一糸纏わぬ天使が笛を吹く姿を写したアートワークは、彼らの神秘的な音楽性を如実に表しています。
Killing Joke(キリング・ジョーク)は、イングランドはロンドンで結成されたロックバンドです。電子音楽の要素を取り入れたサウンドはインダストリアルロックというジャンルの形成に大きく寄与し、後続のバンドに多大な影響を与えています。
「Killing Joke(邦題:黒色革命)」は、彼らの1作目にあたるアルバムで、1980年に発表されました。ベルリンの壁をモチーフにしたと思われるくっきりとした色合いのアートワークは、サウンドと同様、見る者に強いインパクトを与えます。
Stiff Little Fingers(スティッフ・リトル・フィンガーズ)は、北アイルランドはベルファストで結成されたパンクロックバンドです。その王道を往くパンクロックサウンドから「アイルランドのThe Clash(クラッシュ)」とも呼ばれています。
「Nobody’s Hero」は、彼らの2作目にあたるアルバムで、1980年に発表されました。バーコードのようにシンプルなアートワークは目を惹きますが、熱っぽいパンクロックサウンドとはイマイチしっくりこないような気もします。
Cary Grace(ケアリー・グレイス)は、アメリカ合衆国はサウスカロライナ州出身のシンガーソングライター/プロデューサーです。イギリスのプログレッシヴロックに強い影響を受けた独特の音楽性は世界中の音楽ファンから強い支持を受けています。
「Perpetual Motion」は、彼女の4作目にあたるアルバムで、2009年に発表されました。鏡写しになった大きな時計の前にひとりの女性が静かに佇むアートワークは、強い耽美性をもって見る者の目を惹きます。
Bell Witch(ベル・ウィッチ)は、アメリカ合衆国はワシントン州で結成されたフューネラルドゥームバンドです。ドラム兼ヴォーカルとベース兼ヴォーカルの二人組という非常に珍しい編成で活動を続けています。
「Longing」は、彼らの1作目にあたるアルバムで、2012年に発表されました。白衣を纏った亡霊が夜を彷徨う様をチープなタッチで描いたアートワークは、重く哀しい彼らの音楽性をより引き立てています。
Shlohmo(シュローモ)は、アメリカ合衆国はカリフォルニア州出身のエレクトロ・ミュージシャンです。エレクトロミュージック界の未来を担う期待の新人として大きな注目をあびています。
「Dark Red」は、彼の2作目にあたるアルバムで、2015年に発表されました。白地に黒い薔薇のイラストという非常にシンプルなアートワークは、どこか寂しげな彼の音楽によくマッチしています。
Mephistofeles(メフィストフェレス)は、アルゼンチン共和国はエントレ・リオス州で結成されたストーナーロックバンドです。Black Sabbath(ブラック・サバス)の遺伝子を色濃く受け継いだドゥームサウンドは、マニアの間で熱狂的な人気を誇っています。
「Whore」は、彼らの1作目にあたるアルバムで、2016年に発表されました。金髪の美女が紫煙を燻らすレトロなアートワークは、とても2016年に発表された作品とは思えない燻し銀感を漂わせています。
Sloedive(スロウダイヴ)は、イングランドはレディングで結成されたオルタナティヴロック/シューゲイザーバンドです。浮遊感のあるサウンドが特徴的で、シューゲイザーというジャンルの形成に大きく寄与しました。
「Slowdive」は、彼らの4作目にあたるアルバムで、2017年に発表されました。前作「Pygmalion」の発表からおよそ22年ぶりのリリースとなります。黒地に白い線で人物の横顔と立方体が描かれたミニマルなアートワークは、静謐を感じさせる彼らの音楽性にぴったりとハマっています。
白黒アートワークといえばブラックメタルのイメージが強いですが、あまりの多さにキリがなくなってしまうので、今回はそれ以外のジャンルからご紹介させていただきました。音楽性は様々なのにどこか共通する雰囲気があるように思えるのは、きっと気のせいではないでしょう。みなさんはどう感じられたでしょうか。
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よっしー(田中義一)
1985年千葉生まれ。バーストのブログを書いている人。デザインも少々。これまで1,000を超えるバンドにデザインを提供してきました。基本サッカー見ながらパソコンいじってる。外出時はパソコンいじれなくてソワソワして落ち着かない。
性格⇒ポジティブだけど打たれ弱い。超リアリスト。
好きなもの⇒ハンバーガー、サッカー観戦、熱帯魚