ベースにおけるピックアップの違い、特徴|種類によってこんなに違う

2017.8.9

ベース ピックアップ プレシジョンベース ジャズベース チョッパー 

ベースギターを選ぶ際に皆さんは音のキャラクターを理解していますでしょうか?

P-Bass PU

世界において、初めて量産型のエレクトリックベースとして開発されたのがプレシジョンベース。ピックアップ構造としても初めて量産化されたこのP-BassPUの特徴について説明しましょう。

 

FENDER Hama Okamoto Precision Bass

出典URL:https://www.amazon.co.jp/dp/B01D4UBQTG

 

Fender / HAMA_OKAMOTO PRECISION BASS “#4”【デジマート製品レビュー】

 

ピックアップの構造

構造としては1つの弦に対してポールピース(ピックアップの真ん中にある金属部品)が2つ配置し、4,3弦と1,2弦用に2つのパーツで構成されています。たぶんですが量産上でのコイルの巻き作業を簡素化したいという狙いもあったのかもしれません。この2つのパーツで1つのピックアップマイクとして弦との振動で起きる電気をアンプへと伝えます。

 

2つのポールピースを1本の弦に対応させることで弾いた時の音量のロスを最小限にすることができます。この構造を“スプリットコイル構造”にと呼び、内部で二つに分けられたコイルを逆巻き・逆磁性することでシングルコイルの時に発生しやすいハムノイズを取り除く効果“ハムバッキング効果”を得ています。その為プレシジョンベースのピックアップは分類で考えるとはハムバッカーピックアップといってもいいのです。

 

音の特徴

音の特徴としてはノイズに強い構造であるのですが高音域の減衰がしやすい特性がある為、どちらかというと中低域の音が前面に出てきます。ピックアップ自体にもパワーがある為、“ロック向きのピックアップ”と言われるのはこういった要因があるからだと思います。音も歪み成分をもっているので歪ませた音もよく合うベースになっています。ドライブ感あふれるロックフレーズにあうのも頷けますね。

 

おすすめの奏法

1)弦高を高目に設定し、ネックの根本で指弾きするウッドベース奏法

2)ピックを使った奏法

J-Bass PU

世界初の量産型のエレクトリックベース「プレシジョンベース」の高級版という形で世に出てきたのが「ジャズベース」。P-BassPUとは別のピックアップ構造を持ったJ-BassPUについて特徴を説明しましょう。

 

Fender USA / American Standard Jazz Bass 3-Color Sunburst Rosewood

出典URL: https://www.amazon.co.jp/dp/B01H3LTOGY

 

Fender USA / Adam Clayton Jazz Bass【デジマート製品レビュー】

 

ピックアップの構造

構造の特徴としては、プレシジョンベースのピックアップとは違い、1つのピックアップに4本分のポールピースを合計8つ配置し、その周りをコイルを巻いて対応するという“シングルコイル構造”を用いています。それがブリッジ側とネック側に配置されています。同じ部品を付けているように見えますが、実それぞれの場所で弦同士の距離が違う為、それぞれ微妙にポールピースの距離感が違います。これが職人のこだわりということになりますでしょうかね。

この構造に関しては2つのピックアップを同時に鳴らした場合には“ハムバッキング効果”が働きますが、どちらか片方ではその効果が薄まり、ノイズが乗りやすくなってしまうというデメリットも少しあります。

 

音の特徴

シングルコイルピックアップの特徴としてノイズは乗りやすいですが、弾いた力に対して実直に表現する特性があります。その為、細かい表現だと断然ジャズベースが優位となります。しかもフロント(ネック側)、リア(ブリッジ側)で音のキャラクターが違います。フロントでは柔らかく、温かい音色でリアではクセのない粒立ちの良いブライトな音色を表現することができます。様々な表現をするのにとても向いているためオールラウンドに使えるピックアップであるため、今やほとんどのベースのピックアップはシングルといってもいいでしょう。

 

おすすめの奏法

1)指弾き奏法(温かい感じだとフロント、タッチ感を出したいときはリアを強調)

2)スラップ奏法

ハムバッカーPU

ベースの醍醐味である特徴的な奏法のスラップ(チョッパー)。この奏法を

よりカッコよく聴かせることに成功したのがミュージックマンに実装された

のがハムバッカーPUです。

 

Sterling by Music Man S.U.B. SERIES Ray4 Black

出典URL: https://www.amazon.co.jp/dp/B009ECAEFQ

 

【デジマートNew Gear Showcase】Sterling by Music Man / Ray34CAFL

 

ピックアップの構造

構造の特徴としては、今までは出音の減衰を避けるために2本ポールピースを組み込んでいたのに対して大きなポールピースによって弦の可動域をカバーしてしまうという全く新しいコンセプトで設計されています。1つのピックアップで2列コイルを配置することによってハムバッキング効果を得られるようにも設計がなされています。ピックアップは一か所に集約されてしまう為にジャズベースで得られるような様々な音色は得にくい部分があります。しかしそれを補う為に電池によってピックアップのキャラクターを買えるアクティブ回路を採用し、各音域の効き目を調整することで表現力のデメリットも抑え込むことに成功しています。

 

音の特徴

プレシジョンベース同様パワフルな音が特徴的でノイズの少ないというメリットがあります。ラウドミュージックやメタル系のバンドの方にはアクティブでの音色の調整もできるのでとてもおすすめです。ドンシャリサウンドと呼ばれる特徴的な音を作るのには一番向いているピックアップだと思われます。ベースによってはパラレル(並列)やシリーズ(直列)といった回路の変換も可能でより音のバリエ―ションが増えます。シングルコイルの特徴を得たいときにとても役立つ機能になっています。

 

おすすめの奏法

1)スラップ奏法

2)ラウドミュージックに合った指弾き・ピック弾き奏法(パワフル且つドンシャリサウンド)

皆さまご理解いただけましたでしょうか?ピックアップ1つでもこれだけ楽器

のキャラクターが変わってしまいます。ピックアップを理解するだけでその

視野は何倍にも広がるのです。自分が求めている音楽に合わせてピックアップ

を選定して自分のお気に入りの一本を是非決めて下さいね。

 

 

今日は以上です。

 

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よっしー(田中義一)

1985年千葉生まれ。バーストのブログを書いている人。デザインも少々。これまで1,000を超えるバンドにデザインを提供してきました。基本サッカー見ながらパソコンいじってる。外出時はパソコンいじれなくてソワソワして落ち着かない。
性格⇒ポジティブだけど打たれ弱い。超リアリスト。
好きなもの⇒ハンバーガー、サッカー観戦、熱帯魚