2017.9.11
Egnater(イグネイター)は、アメリカ合衆国に拠点を置くブティック・アンプ・ブランドで、アンプ・ビルダーであるブルース・イグネイター氏によってミシガン州デトロイトで設立されました。ギタリストに寄り添った高い機能性と汎用性の高いサウンドを両立させており、またブティック・アンプとは思えないリーズナブルな価格設定もEgnaterの大きな魅力のひとつといえます。
Aerosmith(エアロスミス)のジョー・ペリーやKiss(キッス)のブルース・キューリック、Metallica(メタリカ)カーク・ハメットやPantera(パンテラ)の故ダイムバッグ・ダレル、ソロギタリストとして活躍するスティーヴ・ヴァイなど、ブルース・イグネイター氏は数々の著名なロック・ギタリストたちのサウンドを支えてきました。現在、Egnaterのラインナップは以下のようになっています。
Tweaker(ツイーカー)シリーズは、多彩なサウンドバリエーションとシンプルな操作性を旨とした製品で、三種の製品がラインナップされています。
Tweaker(無印)はEgnaterアンプ製品の中でも最も小さな15Wという出力にも拘らず、TREBLE/MIDDLE/BASSという通常の3バンドEQに加えて、AC/BRIT/USAという三種のトーンモード、HOT/CLEANのゲインモード、VINTAGE/MODERNのアンプボイシング、TIGHT/ DEEPの低域コントロール、BRIGHTの高域コントロールというコントロールスイッチを備えているため、驚くほどの多彩なサウンドを創りだすことを可能としています。
現代においては必須ともいえるバッファ内蔵のエフェクトループを備えていることは勿論、コンパクトなアンプヘッドタイプとコンボタイプの二種類がランナップされており、用途に応じて選ぶことができる至れり尽くせりぶりとなっています。これだけでも、Egnaterが如何にユーザー・フレンドリーなブランドであるか、わかっていただけるのではないでしょうか。
Tweaker-40は上記のスイッチに加えて中域コントロールであるMID CUTスイッチが、Tweaker-88に至ってはMID CUTスイッチとCLEAN/GAINブーストの追加、さらにLEAD/RHYTHMの2チャンネル仕様という非常に充実した機能性を備えています。
Reble(レベル)-20は、オーソドックスなプリアンプ構成に画期的なパワーセクションを搭載することで、20Wという低出力ながら大型アンプにも劣らない力強いサウンドを表現することに成功しています。いわゆるフェンダー系とVOX系 2種類のパワーチューブのバランスをコントロールするTubeMixスイッチに加えて、1-20Wの連続可変式出力コントロールを備えており、あらゆる音量設定において素晴らしいトーンを得ることが可能となっています。
Reble-30は、-20をデュアルチャンネル化し、デジタル・リバーブやマイクレベルのレコーディング・アウト端子、スピーカー出力をオフにするSILENT RECORDスイッチなどを追加した上位機種です。
Tourmaster(ツアーマスター)シリーズは、完全に独立したゲイン/EQ/出力を備えた4チャンネル仕様のフラッグシップモデルです。
パワーアンプの低域を調節するDensityコントロールと、高域を調節するPresenceコントロール、シリアルとパラレルの切り替えが可能なエフェクトループ、スピーカーシミュレーションを搭載したライン出力端子などを備えた豪華な仕様で、専用のフットスイッチを使うことでリアルタイムに多彩なサウンドをコントロールすることが可能です。
-4100はヘッドアンプ仕様、-4212はコンボアンプ仕様となっています。
Renegade(レネゲード)は、完全独立デュアルチャンネル、TubeMix、Densityコントロール及びPresenceコントロール、TIGHT/DEEPスイッチ、BRIGHTスイッチ、18/65W出力切り替えスイッチ、レコーディング・アウト端子などを搭載したミドルクラスのステージアンプです。
Egnaterのアンプはいずれもフルチューブ仕様であり、ギター・サウンドに対するブルース・イグネイター氏の強いこだわりが垣間みえます。また残念ながら現在は生産されていませんが、過去にはVengeance(ヴェンジェンス)、Armageddon(アルマゲドン)といったハイゲインに特化したアンプヘッド製品も販売されていました。
いずれもEgnaterらしい、癖のないハイゲインサウンドと高い機能性を備えた素晴らしいアンプですが、特にVengeanceの上位機種にあたるArmageddonは現行のフラッグシップモデルであるTourmasterシリーズと比較しても遜色のない優れた製品です。
Armageddon は120Wの高出力を誇るハイゲインアンプで、独立したクリーンチャンネルと、EQを共有した2つのドライブチャンネルを備えた3チャンネル仕様のアンプヘッドです。優れたノイズ・リダクションであるISP Decimetorを内蔵しており、それによってアンプ直でもノイズレスなハイゲインサウンドを奏でることを可能にしています。
また、低域をカットするTightスイッチはロー・チューニングや多弦ギターにおいて強い効果を発揮し、ベースの音域と被ってしまいがちな低音域を適度にカットすることで迫力を損なわないままにまとまりのあるバンドサウンドを創りだします。
また、マスター部にはOn/Off可能なMidレンジコントロールを搭載しており、耳をつんざくような激しいバンドサウンドにも押しつぶされない、抜けの良いリードサウンドをスイッチひとつで手に入れることができます。
余談ですが、筆者はArmageddonのあまりの便利さにすっかり直アン派になってしまいました。稀に中古で出回ることもあるようなので、見かけたときには是非チェックしてみては如何でしょうか。
今日は以上です。
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よっしー(田中義一)
1985年千葉生まれ。バーストのブログを書いている人。デザインも少々。これまで1,000を超えるバンドにデザインを提供してきました。基本サッカー見ながらパソコンいじってる。外出時はパソコンいじれなくてソワソワして落ち着かない。
性格⇒ポジティブだけど打たれ弱い。超リアリスト。
好きなもの⇒ハンバーガー、サッカー観戦、熱帯魚